経営環境変化対応資金貸付
経営環境変化対応資金貸付
経営環境変化対応資金貸付の概要は次の通りです。
例えば、急激な円高等経済的外的要因により、一時的に売上が減少したり、利益が減少したりして、経営が悪化をきたしている企業で、中長期的にはその状況が回復し発展することが見込まれる人については、特別に融資
します、という制度です。
融資限度額:4800万
返済期間 :運転資金 5年以内(据置期間1年)
設備資金15年以内(据置期間3年)
保証人・担保 状況に応じて、保証人・担保を要求されます。
利率
借入条件は、いくつかありますので、以下個々に説明します。
① 最近の決算期における売上高が前期または前々期に比し5%以上減少して いる方
前期 1000万
前々期 1100万
とすれば、
前期と比べれば、当期950万の売上以下であれば、融資の対象に
なるということです。
また、前々期と比べれば、当期の売上が1045万以下であれば
融資の対象になります。
この条件からすると、
前期 1200万
前々期 1100万
当期が1045万以下ならば、融資対象ということになります。
ただし、今後中長期的に業績が回復する見込みを説明できなければ
なりません。ここの説明が難しいところですね。
②最近3ヵ月の売上高が前年同期または前々年同期に比し減少しており、か つ、今後も売上減少が見込まれる方
この場合は、決算書ではなく試算表レベルでよいので、最近の3ヶ月の売上が減少していて、今後も減少が見込まれる場合に、融資しますというものです。
試算表というのは、期の途中の仮の決算書みたいなものです。
③ 最近の決算期における純利益額又は売上高経常利益率が前期または前々 期に比し悪化している方
これは、①が売上高に限定した条件でしたが、利益に焦点をあてた条件
です。
純利益とは、税金を差し引いた最終的な利益ということです。
経常利益率とは、経常利益を売上高で割り算した数値で、売上に対して
何%儲かったかを示す数値です。
経常利益とは、通常の売上から仕入、一般経費、借入利息等を差引いいた
残りの儲けということです。
この純利益額か経常利益率が悪化している場合、融資の対象になるという
ことです。
④ 最近の取引条件が回収条件の長期化又は支払条件の短縮化等により悪化 している方
これは、売上の入金条件が、今まで当月締めの翌月10日入金だったのが、翌月末入金に変更されて、売上の締めから入金になるまでの時間が延びでしまい、それだけ資金になるのが遅くお金が足りなくなった方。
あるいは、支払いが、当月締めの翌月末払いだったのが、翌月10日
払いに変更になり、それだけ早く支払いをしなければならなくなり、お金
が足りなくなるケースです。
⑤社会的な要因による一時的な業況悪化により資金繰りに著しい支障を来し ている方または来すおそれのある方
これは、円高や震災などの影響で、売上や利益の減少、あるいは、資金の
悪化の場合が考えられます。
⑥ 最近の決算期において、赤字幅が縮小したものの税引前損益又は経常損 益で損失を生じている方
それまでの決算書で、赤字が続いており、その赤字幅が今期は、縮小した
が引き続き赤字であるような会社をいいます。
⑦前期の決算期において、税引前損益又は経常損益で損失を生じており、最 近の決算期において、利益が増加したものの利益準備金及び任意積立金等 の合計額を上回る繰越欠損金を有している方
これは、前期の決算で赤字で、当期に利益がでたものの、過去の赤字がかなり多い場合という感じで受け取ってもらえればよいのではないでしょうか(会計用語が難しいですね)。
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